2024年3月14日(木)〜19日(火)
宝塚市立文化芸術センター メインギャラリー/サブギャラリー

大阪市立美術館が改修工事中のため、昨年より宝塚市立文化芸術センターに会場を移しております。
昨年応募数が急増したこともあり、2Fのメインギャラリーだけでなく、1Fのサブギャラリーも借りました。それでも昨年同様、一次審査の段階でかなりの数の選外を出さざるを得ない厳しい審査となりました。その結果、本年も質も高い作品が集まり、ZERO展らしいヴァラエティに富んだ展示となりました。

今年の[本展]では、昨年以上に全体の質が高い作品が集まりましたが、残念ながら大賞に値するような突出した作品はなく「該当作品なし」となりました。これはZERO展24年目にして初めてのことでした。
ZERO会会長賞(昨年までの松井正賞に該当)には、会友の横田真吾さんの4メートルを超える大作(F50号×12枚)が選ばれました。一般出品の頃から大作を手掛けてこられた横田さんですが、年々作品は大きくなりながら、繊細さは増しており、遠くから全体像を眺めても、近くから細部を凝視しても楽しめる見事な絵画作品です。
今年の新人大賞の塩冶清美さんの染織作品は古典的なモチーフと技法を駆使した技巧がありながら、迫力のある吊り展示で圧倒されます。同じく伝統的な技法を用いる、塚本学院校友会会長賞の深井菜々子さんの陶芸は蕾をモチーフにした繊細で柔らかな造形が若々しい自己表現になっていると評価されました。
そのほか、プリント・ガラスのほか、ゴミ片などを縫い合わせたインスタレーションまで、さまざまな素材・手法による、創意あふれる作品が各賞を受賞しました。

[こどもの部]は、今年から中学生以下となりました。高校生の方の[本展]挑戦が増え、確実にレベルも上がってきているため、「もう高校生を子ども扱いするのはやめよう」となったのです。その分、[子どもの部]の応募数こそ減りましたが、全国から力作が集まり、ZERO展らしい多様な作品群が展示されました。なかでも結城晴空さん(中学3年生)の半立体作品は可愛らしさと確かな技術を感じさせる素晴らしいものでした。
さまざまな年齢の作品はとても楽しく、美術の原点を思い出させてくれます。

公募7年目となる[0号展]にも、力作が集まりました。昨年[本展]にご出品で、今年は[本展][0号展]の同時出品となった二越としみさんの作品が0号展大賞に選ばれました。他に確かな技量を感じさせる3名の作家さんにZERO会賞が与えられました。また観客の方の投票によるオーディエンス賞は、nezmizm.さんの作品が選ばれました。
昨年より共通のオリジナル額に入れて展示することにより、小作品が集まった全体の様子も見事で、巨視的にも微視的にも楽しめるコーナーになりました。

受賞者一覧

会賞

ZERO展大賞該当者なし
ZERO会会長賞横田真吾
新人大賞塩冶清美
会員賞青生
会友賞若林いぶき

公賞

塚本学院校友会 会長賞深井菜々子
兵庫県知事賞 八木正宏
大阪市長賞 イマタニタカコ
堺市長賞 漢 嘯
兵庫県議会議長賞 吉村晴哉
兵庫県教育委員会賞nagata yura

子どもの部

大阪市教育委員会委員長賞 結城晴空
Z E R O会賞堀内一興
Z E R O会賞平田毬

0号展

0 号展大賞 二越としみ
Z E R O会賞佐藤雅夫
Z E R O会賞加藤千世子
Z E R O会賞久保田順子
オーディエンス賞nezmizm.